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About Schrammel

シュランメル音楽は、19世紀後半にウィーンのホイリゲで発達した(娯楽)室内楽です。
その名前の由来となったヴァイオリニストのヨハン・シュランメルとヨゼフ・シュランメルの兄弟が、
1878年にコントラギター奏者のアントン・シュトロマイヤーを誘って、トリオ「ヌスドルファー」を結成し、
自らも民謡、行進曲、ワルツやポルカなどの舞曲を作曲し、ウィーンのホイリゲ(ワイン居酒屋)や宿屋で
演奏し、人気を博しました。
1884年、G管クラリネットの名人ゲオルグ・デンツァーを加えて、音楽的才能豊かな「シュランメル・カルテッ
ト」が誕生してからは、宮殿や大邸宅のサロンに招かれて演奏し、ウィーンの庶民から、ヨハネス・ブラーム
スやヨハン・シュトラウス2世などの一流作曲家までも虜にしました。
1891年、ゲオルグ・デンツァーが、「シュランメル・カルテット」を去りました。
1893年、兄ヨハンの死去後、弟ヨーゼフはカルテット(ヴァイオリン×2・クノップハーモニカ・コントラギター)を
組織しました。
1895年、弟ヨーゼフの死去後も、類似の編成形態はシュランメルンと呼ばれるようになりました。

 
『シュランメル兄弟の年譜』

1850年
5月22日
兄ヨハン・シュランメル、ウィーンのノイレルヘンフェルトNo.119
(現在のGaullacher gasse35)で誕生。
「シュランメル・カルテット」

 
※上から、
  ゲオルグ・デンツァー
  ヨーゼフ・シュランメル
  ヨハン・シュランメル
  アントン・シュトローマイヤー

1852年
8月3日
弟のヨーゼフ・シュランメル、ウィーンのオッタークリングNo.226(現在のFriedrich-Kaiser gasse11)で誕生。
1861年
1月6日
ノイレルヘンフェルトのGolden Stuck(金の漆喰の館)で、
父カスパー・シュランメル50歳の誕生祭開催。
音楽的才能豊かなヨハン(11歳)とヨーゼフ(9歳)が、父と共にヨーゼフ・ランナーのワルツを演奏した記念すべきデビューの日。
1862年
兄ヨハン(12歳)、ウィーン・コンセルヴァトアールに入学。
兄弟の学費は、シュランメル・ファミリーのファンのFiakers
(辻馬車組合)が後援。
1865年
弟ヨゼフ(13歳)、ウーン・コンセルヴァトアールに入学。
1866年
兄ヨハン(16歳)、弟ヨゼフ(14歳) 、ウィーン・コンセルヴァトアールを出る。
ヨハンは、ヘルメスベルガー教授の世話でヨーゼフ・シュタット劇場オーケストラのメンバーになる。
1869年
12月
弟ヨーゼフ、軍役を外れて、最初の目的地トルコからオリエント巡業【メンバー:歌手;カタリーナ(歌手*母アイロジアの妹/兄弟の叔母/通称カティ)、シュッツ(ギター*兄弟の叔父)、他にヴァイオリニスト 二人、歌手 一人】の旅に出る。
1871年
5月
弟ヨーゼフ、大成功のオリエント巡業からウィーンに戻る。
1872年
11月17日
兄ヨハン、ロザリア・ヴァイヒセルベルガーと結婚。
除隊後の兄ヨハンは、恩師 ヘルメスベルガー教授(歌劇場のコンサートマスター)の推薦により、マーゴールド・サロン・オーケストラのメンバーになり、時に帝室歌劇場でも演奏していた。
1874年
7月11日
ポピュラー・ミュージック界のヴィルトーゾになっていた弟ヨーゼフ、19歳の民謡歌手
バルバラ・プロハスカ(通称ベティ)と結婚。
1878年
兄ヨハンと弟ヨーゼフは、第一級のギタリスト、アントン・シュトローマイヤーを誘って、
トリオ「ヌスドルファー」を結成。
1884年
トリオ「ヌスドルファー」は、クラリネットの名人ゲオルグ・デンツァーを加えて音楽的
才能豊かな「シュランメル・カルテット」が誕生。
1888年
1月
「シュランメル・カルテット」、ブタペストでのコンサートを皮切りに、ベルリン、フランクフルト等ヨーロッパ各地を廻る演奏旅行に出発。
1889年
12月
「シュランメル・カルテット」、三度の長期演奏旅行後、ウィーンに戻る。
1890年
「シュランメル・カルテット」、ヌスドルフで「シュランメルの夕べ」を開く。
1891年
クラリネットのゲオルグ・デンツァーが、「シュランメル・カルテット」を去る。
1893年
6月17日
兄ヨハン・シュランメル(43歳)、死去。
弟ヨーゼフは、兄の死後、カルテットを組織【編成:クノール(ヴァイオリン) /
アントン・エルンスト(アコ−ディオン*従弟) / カール・ダロカ(ギター)】。
1895年
11月24日
弟ヨ−ゼフ・シュランメル、死去。

もっと詳しく・・・『シュランメル・ファミリーとシュランメルン』
もっと詳しく・・・『シュランメル・ファミリーとシュランメルン』


〜 シュランメル音楽を世に送り出したシュランメル兄弟の生い立ちと、
  その時代背景について 〜


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